お子さんが少年野球を一生懸命にやっていると、だんだんグローブが汚れてきたり、ボロボロになったりしますよね。そのままにしていると、見た目が汚いのも気になりますが、すぐに買い換えることにもなります。野球の道具は、何かとお金がかかるので、また余計な出費になるんじゃないかと心配にもなりますよね。
そこで大切なことは、グローブの手入れです。手入れをするのとしないのとでは、見た目だけではなく、耐久性にも影響するからです。手入れをしたグローブは10年以上使うこともできます。少なくとも小学生の間は使えますよね。
でも、全く手入れをしないままだと、ボロボロでガサガサの汗臭いグローブになってしまいます。小学校の倉庫に無造作にしまわれていたグローブを覚えている方もいると思いますが、まさにそんな状態です。これでは、すぐに買い換えなくてはいけません。
グローブを長く使うためにも手入れは欠かせません。
ただ、手入れをしていないグローブを使っている子や、その方法を知らないお子さんがとても多いです。また、手入れ方法を知っていたとしても、少年野球を始めたばかりのお子さんには難しいこともあります。かといって、親御さんが手入れをするのも気が進みませんよね。お母さんは日々、泥だらけになっているニュニフォームの洗濯で大変ですし、お父さんも仕事で忙しいと思います。
そこで今回は、小学生のお子さんでも自分でできるグローブの手入れ方法をわかりやすくお伝えしていきます。2、3回だけ、お子さんと一緒に確認しながら取り組んで頂ければ、そのあとはお子さんお一人でも手入れができるようになります。
ぜひ長持ちする、綺麗なグローブを取り戻してくださいね。
グローブの手入れをする3つのメリット
グローブは手入れをしないと汚れるだけではなく、すぐに傷んでしまいます。なぜなら、グローブの主な材料が革だからです。同じ革製品の靴やカバンも手入れをしないと、くすんだ汚い色になったり、形が崩れたり、破れたりします。今までに、そんな経験があるのではないでしょうか。グローブも同じで手入れが大切です。
ただ、手入れと聞くと、めんどくさく感じてしまいますよね。手間もかかるし、手入れ道具の準備も必要です。
そこでまずは、グローブの手入れをすることのメリットをお伝えしますので、必要性を確認していきましょう。
メリット1:野球が上手になる
小学生の頃、体育の道具がしまわれている倉庫の中に無造作に置かれたグローブを見たことがある方も多いと思います。ボロボロに傷んでいて、カビ臭い嫌な臭いがしたと思います。まさにあれが、手入れをしていないグローブです。あんなグローブを使っていては、野球が上手になりませんよね。一流と言われる選手は、みんなグローブを大切にしています。
また、手入れをしていないグローブは、「型」が崩れてしまいます。それぞれのグローブは、ボールを取りやすいように考えられて設計されています。しかし、手入れをしないと型が崩れてしまうため、ボールが上手に取れない原因になってしまうのです。
新品のグローブは指が開いたような型をしていたと思いますが、小学校にあったグローブはぺちゃんこに潰れていましたよね。あれでは、野球が上手になりません。手入れをしていれば、型崩れを防ぐことができるため、お子さんの野球の上達にもつながります。
グローブの型付けについてはこちらも参考にしてください。
メリット2:耐久性が良くなる
革製品であるグローブは、手入れをしないと革が傷んでしまうため、すぐに使えなくなってしまいます。特にグローブの場合には過酷な環境で使われています。ボールが擦れて傷がついたり、手の汗が染み込んだり、雨の中で使えば濡れてしまいます。
そのまま手入れをしないと、革が傷んでしまいます。当然、耐久性も悪くなり、壊れやすいグローブになります。
逆に手入れをしっかりしていれば、10年以上も使うことができます。
元プロ野球選手で、メジャーリーグでもプレーをした新庄剛志さんは、17年間同じグローブを使い続けたという話もあるくらいです。手入れの重要さがよくわかりますね。
メリット3:余計な出費が増えない
手入れをしないグローブは耐久性が悪くなるため、何度も買い換えることになります。グローブは決して安いものではありませんので、その都度購入していては大きな出費になります。
少年野球の入門用グローブとしては5,000円台から購入することが可能ですが、その後のグローブは、1万円を超えるものを選ぶことが多くなります。ポジションに合わせたり、ランクの高いグローブを買うことが多くなるためです。
しっかりと手入れをしていれば、少なくとも小学生の間は使い続けることができますので、余計な出費がなくなります。
このように、グローブの手入れをすることは、お子さんにとっても親御さんにとってもメリットがあります。
たった500円で手に入る!グローブの手入れ道具
では、実際にどのように手入れをしていけばいいのか確認しましょう。
まず、グローブの手入れをするためには、道具の準備が必要です。野球を始めるとグローブだけではなく、ユニフォームやバット、スパイクなど、出費は馬鹿になりませんよね。その上、手入れ道具にもお金がかかるとなれば、購入を迷ってしまうかもしれません。
でも、安心してください。グローブの手入れに必要な道具は500円で手に入ります!次の2つの道具があれば、しっかりと手入れができますので確認していきましょう。
手入れ道具①雑巾もしくはタオル2枚
まず雑巾やタオルを2枚用意しましょう。
グローブの手入れといっても、高価な道具や特別な技術は必要ありません。まず大切なことは、「汚れを落とす」ことです。そのために使うのが、雑巾もしくはタオルです。小学校に持っていく雑巾が余っていれば、それで構いません。雑巾がなければ、古くなったタオルでも大丈夫です。これを、2枚用意しましょう。
手入れ道具②グローブ用オイル
2つ目に必要な道具は「オイル」です。 革靴やカバンにもメンテナンスオイルがあるのと同じで、グローブにも専用のオイルがあります。
オイルを使用する目的は、次の3つです。
- 汚れ落とし
- 保湿
- ツヤ出し
この中でもっとも大切なことはオイルを使った「保湿」です。オイルの種類や値段も様々なものがあるので迷いますが、この後お伝えするおすすめのオイルなら500円で手に入ります。
※記事作成当初から値上がりしてしまい、今では500円で購入できなくなりました。それでも1,000円以下で手に入るので是非とも一つは用意しておきましょう。
少年野球用軟式グローブにおすすめのオイル
グローブ用オイルは、汚れ落とし用、保湿用、ツヤ出し用などに分かれています。それぞれ目的に応じて使い分けることができればいいのですが、正直めんどうですし、どれを選べばいいのかわからなくなってしまいます。
また、小学生のお子さんが自ら手入れをするとなれば、数種類の道具を使い分けることは難しいですよね。
そこで、この悩みを解決するために、野球専門店の店員さんにおすすめのオイルを聞いてきました!これ一つで、汚れ落とし、保湿、ツヤ出しにも対応できる便利なオイルです。
ミズノ
ストロングオイル
一番おすすめのオイルは、お子さんでも簡単に手入れができて、値段も安いミズノのストロングオイルです。今回お伺いしたお店でも、小・中学生に一番人気のオイルでした。
値段も500円程度なので負担になりませんよね。安いからと言って質が悪いわけではありません。安心してこちらのオイルを選んでみてはいかがでしょうか。
また、ミズノ製品を取り扱っている店舗は、他のメーカーと比較してもダントツで多いため、購入しやすいオイルでもあります。グローブメーカーについては、こちらがわかりやすくまとまっていますので参考にしてくださいね。
メーカー | ミズノ | サイズ | 55ml |
---|---|---|---|
素材 | 動物性油脂、植物性油脂、硬化脂肪酸類 | 用途 | 柔軟性、耐久性を与える。保革。 |
ハタケヤマ(Hatakeyama)
野球用グラブワックス WAX-1
店員さんおすすめオイルの第2位は、ハタケヤマのWAX-1です。こちらは、おすすめのオイルとしてよく紹介されている人気のあるものです。
このオイルの特徴は、グリップ力です。ボールを取る面にオイルを塗ることで、グローブの中でボールが滑るのを防ぎます。グローブの中にボールは入るのに、その後ポロっと落としてしまうようなお子さんにはおすすめですね。
店員さんによると、ボールが滑りやすい硬式野球をしている場合には、こちらがおすすめだと言っていました。また、ボールを取る面以外にグリップ力は必要ないので、グローブ全体を手入れするには、別のオイルも必要になりそうです。
メーカー | ハタケヤマ(Hatakeyama) | サイズ | 160g |
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素材 | ー | 用途 | メンテナンス、滑り止め |
ミズノ
爽香守
店員さんおすすめオイルの第3位はミズノの爽香守です。
こちらのオイルの特徴は、汚れ落とし、保革、艶出しまでオールインワンのクリーナーで、名前の通り爽やかな香りがすることです。石鹸のような香りでした。グローブには、どうしても手の汗がついてしまうため、臭いが気になる場合におすすめです。
ただ、オイルの形状が滑らかで水分が多く、塗りすぎるとグローブが重たくなってしまいます。重たいグローブは操作性が悪く、プレーに悪影響です。お子さんが自分で手入れをする場合には、注意が必要ですね。
メーカー | ASICS(アシックス) | サイズ | 180ml |
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素材 | 流動パラフィン(保革成分)、ノニオン系界面活性剤(洗浄成分) 水溶性溶剤(保湿成分)、ミツロウ | 用途 | 汚れ落とし、保革、艶出し |
少年野球用グローブの手入れ方法
道具が揃ったら早速手入れをはじめてみましょう。初めはお子さんと一緒に行ってみてください。2、3回一緒にやれば、お子さん1人でもできるようになります。
今回ご紹介する方法も、野球用品専門店の店員さんに聞いてきた方法ですので安心してくださいね。
ポイントは、「汚れ落とし」と「保湿」です。
手入れの具体的な手順はたったの3ステップです。
- ステップ1:汚れを落とす
- ステップ2:オイルを塗る
- ステップ3:風通りの良い日陰に保管する
それぞれわかりやすくお伝えしていきますので、グローブと手入れ道具を用意して、一つずつ確認しながら進めていきましょう。
ステップ1:汚れを落とす
グローブの手入れで一番大切なことは汚れを落とすことです。用意した雑巾、またはタオルでグローブの汚れを拭き取りましょう。グローブについた砂、泥、小さな石などを取り除きます。グローブの指の間や紐の部分も汚れやすいので確認してみてくださいね。
こちらの作業は、グローブを使った後に毎回行うようにするとグローブが長持ちします。
ステップ2:オイルを塗る
グローブの汚れを拭き取ったら、次にオイルを塗りましょう。ステップ1を飛ばしてオイルを塗ってしまう方が多いのですが、逆効果になるため注意しましょう。
オイルは雑巾やタオルに少量つけてグローブに薄く塗るのがポイントです。べったり塗るとグローブが重くなってしまうので注意しましょう。
オイルを塗る頻度には2種類あります。
捕球面はグローブ使ったら毎回オイルを塗る
捕球面(ボールを取る面)には、グローブを使ったら毎回オイルを薄く塗りましょう。捕球面が一番傷みやすく、重要な部分です。
背面は2週間に1回の頻度でオイルを塗る
グローブの背面は、毎回オイルを塗る必要はありません。2週間に1回程度で十分です。オイルを薄く伸ばすようにして塗っていきましょう。
ステップ3:風通りの良い日陰に保管する
最後に注意したいのがグローブの保管方法です。よく、カバンの中にグローブをいれたままのお子さんがいますが、これはグローブを傷めてしまいます。グローブを長く使うためには、風通りの良い日陰(もちろん室内でOK)を選び、下の写真のような向きに置いて保管しましょう。
そうすることで、革の状態を保ち、型崩れも防ぐことができます。
また、グローブを持ち運ぶときには、ボールを挟んで潰れないようにしましょう。
雨で濡れたグローブの手入れ方法
雨で濡れたグローブは、しっかり乾かすことが大切です。濡れたままにしておくと、革が傷んだり、カビが発生して臭いの原因になります。
先ほどお伝えした手順の前に、次の3つのステップを追加しましょう。
- ステップ1:雑巾やタオルで拭き取る
- ステップ2:新聞紙を詰める
- ステップ3:乾燥させる
それぞれ詳しくお伝えします。雨が降った後には、こちらで確認しながらグローブを手入れしていきましょう。
ステップ1:雑巾やタオルで拭き取る
まずは雑巾やタオルを使って、水分と泥を拭き取りましょう。泥は無理に拭き取る必要はありません。ゴシゴシこすると、汚れが広がってしまいます。
グローブが乾燥してから、もう一度拭き取る方が綺麗になりますし、グローブへのダメージも少なくなります。
ステップ2:新聞紙を詰める
雨の日にグローブを使うと中まで濡れてしまいます。目に見えない部分ですが、気づかないうちにグローブが傷んだり、カビが発生して臭くなってしまいます。
そこで新聞紙を用意して、下の写真のように10cmほどの筒状のものを4本作ります。
この新聞紙を指を入れる場所に詰めていきます。
これで、新聞紙が水分を吸収してくれます。
ステップ3:乾燥させる
ここまで準備できたら、あとはしっかりと乾燥させます。できるだけ風通りの良い日陰に置きましょう。
上の写真のような向きでグローブを置くと、型崩れせずに乾かせます。ドライヤーを使ったり、コタツの中に入れて乾かすことはやめましょう。革が傷んだり、型崩れの原因になります。
グローブが乾いたら、通常の手入れを行いましょう。これで、グローブが雨に濡れても長く使えるようになります。
まとめ
グローブの手入れは、野球の上達のためにも、グローブを長く使うためにも大切です。
手入れをするためには、次の2つの道具を用意しましょう。
- 雑巾やタオル
- グローブ用オイル
今回お伝えした下の写真のおすすめのオイルであれば、500円でお釣りがきます。
オイルは、グローブを販売しているスポーツ用品店やインターネットの通販でも購入できます。
具体的な手入れの方法は、次の3ステップです。
- ステップ1:汚れを拭き取る
- ステップ2:オイルを塗る
- ステップ3:風通りの良い日陰に保管する
この方法であれば、小学生のお子さんでも一人で手入れができるようになります。
一流の野球選手はグローブの手入れを欠かすことがありません。大切なグローブの寿命が長くなるだけではなく、野球が上達するためにも、ぜひお子さんと一緒に取り組んでみてください。